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【関越自動車道】新潟豪雪による”立ち往生の体験談”

【関越自動車道】新潟豪雪による”立ち往生の体験談”

2020年12月16日に発生した新潟県の豪雪により、関越自動車道では車両2000台以上が立ち往生となりました。当社の社員2名も立ち往生に巻き込まれました。
当社の社員は車両が動けなくなってから29時間後、レスキュー隊に助けて頂き無事に脱出することができました。
今回の体験を通し、少しでもドライバーの皆様に備蓄に対する意識を持っていただきたいと思い、体験談を時系列にまとめました。あれば良かった備蓄品も紹介しております。
ぜひ運転するすべてのドライバー様や運送事業者の皆様にも読んでいただき、明日は我が身という気持ちで備えてもらえると幸いです。

■12月16日(水)

15時 新潟県長岡市で商談後に、東京方面に戻るため高速に乗る。事故による通行止めが発生したので、一旦高速を降りて一般道で走る。六日町ICから再び関越自動車道に乗る。

19時 塩沢石打ICまで3.2キロのところで、完全にストップする。

車には男性社員2名が乗っていました。
一酸化炭素中毒にならないよう車内の窓を開けたり、マフラーに雪が詰まらないよう交代で雪かきをしました。
スコップが無いので、足を使ってなんとか雪を履きますが、革靴なのでビショビショに。体も冷えてきます。
車の上に積もった雪をビニール傘を使って落としました。
定期的にエンジンを停めてガソリンを節約します。周囲の車も定期的にエンジンを切ってる様子が見えました。
外気はマイナス1℃で、エンジンを停めると眠れないほど寒かったです。

■12月17日(木)

8時 雪が腰辺りの高さまで積もっていた。

9時 晴れたので周囲の様子がやっと見える。前後を見渡すと車両は長蛇の列。

12時 ガソリンが半分になる。

日中は車内でPC業務や電話のやり取りをして過ごしました。翌日の大阪出張は早々に諦め、キャンセル手続きをしました。外気温は2℃くらいでしたが、とても暖かく感じました。

14時 飲み物があと一口に。

15時 新潟県が自衛隊要請を出したとニュースで知る。

16時 塩沢石打SAで炊き出しがあると知る。

塩沢石打SAまでは5km以上離れていたので徒歩で向かうのは断念しました。長靴があれば、向かったかもしれません。後方車両の長靴を履いてる人たちは歩いて向かってる様子も見えました。

17時 パンダの乾パンを配給でいただく。20時間ぶりの食事に大変感謝。しかし残念ながら、水は無いとの事です。

18時 レスキュー隊の方々が「大丈夫ですか?」と、車両1台づつ丁寧に声をかけて下さる。

水はありますか?と尋ねると、20分後どこかからペットボトルのお茶500mlを1本持ってきて下さった。お礼を言うと「生きてください」と励まされる。1本を二人で分けて飲みました。
徐々にレスキューの人たちが現れ、救助の情報を教えてもらいました。
除雪車が前から1台づつ救助していて、前に100台ほど待機してるそう。おそらく6~7時間後に順番が来ると教えていただきました。

■12月18日(金)

0時過ぎ 遂に除雪車が到着し、複数の方々が手作業で雪を履いてくれて自走で脱出となる。

1時 塩沢石打ICから高速を降り、東京方面は通行止めのため新潟市内に向かう。

今回の体験を通じて感じた事は、必ず助けはくると信じ、落ち着いて待つ気持ちが必要という事です。
まわりの方々もそれぞれうまく時間を潰してました。
たまに外でて、星を見たり、子供達は雪で遊んだり、かまくらとか作ってる人もいたようです。

 

以上の体験と通じて、普段から車両に積んでおいて欲しい備蓄品を紹介します。

 

車両に積んでおきたい備蓄品

・ガソリンの缶詰
→ガソリンは劣化するので携行缶での保管は推奨できません。キャップ劣化等でガソリン気化による引火の可能性もあります。缶詰タイプは出荷状態のまま安全に保管をすれば3年間保証されるそうです

・ペットボトルの水

・食料(最近の乾パンは進化していて美味しいです)

・携帯トイレ(女性は必須!)

・携帯充電器

・長靴

・ビニール傘

・雪かきスコップ

・軍手(防水性のものが望ましい)

・雪落とし棒(ビニール傘でもなんとか代用できる)

・ブランケット

・座布団などのクッション

・薬(頭痛薬、下痢止め、絆創膏)

 

 

当社社員の経験を通じ少しでも多くの方に災害に関する意識を持って頂けると幸いです。

また救助活動をして下さった皆様には多大なる感謝と、被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。

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