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コンテナ輸送とコンテナ専用車の特徴を紹介

コンテナ輸送とコンテナ専用車の特徴を紹介

環境負荷の低い輸送に転換することをモーダルシフトといいますが、現代ではますますその重要性が高まっています。

注目の集まるコンテナ輸送ですが、積み荷である「コンテナ」には種類があります。運ぶコンテナの種類に合わせて、船・鉄道・トレーラ・大型10tトラック・中型トラックなど、使い分けされるのが一般的です。

今回は積み荷であるコンテナの種類と、運搬車のコンテナ専用車の特徴についてご紹介します。

コンテナの種類

海上コンテナ

 

海上コンテナと呼ばれる大型のコンテナは、国際標準(ISO)で規格が決まっており、世界で流通しているものの多くは20ftコンテナと40ftコンテナです。

1956年、海上コンテナ輸送はアメリカ合衆国のニューアーク港より始まったと言われています。この海上コンテナ輸送の際に使用されたコンテナ船の生みの親が、マルコム・マクリーンです。コンテナ輸送の登場や、マルコム・マクリーンの様々な発明によって、荷役作業における効率化が進み、世界の物流業界における仕組み作りが発展していきました。

鉄道コンテナ

続いて、鉄道コンテナがあります。港湾に到着した海上コンテナをトレーラ車によって鉄道ターミナル駅まで運び、ターミナル駅で鉄道コンテナに載せ替えることがあります。国際規格である海上コンテナには“ハイキューブ”といった高さが高い種類があり、日本での鉄道輸送時にトンネルを通過できないことがあるためです。

そこで、日本の独自規格で代表的な12ftコンテナに荷物を積み替え、鉄道によって中長距離を移動させます。12ftコンテナの積載量は5tなので、「5tコンテナ」とも呼ばれています。

▶5トンコンテナ(12ftコンテナ)

画像:国土交通省HP>我が国の貨物鉄道輸送>コンテナ輸送より引用

 

コンテナ専用車の特徴

また、大型10tトラックと同等の積載量を持つ、31ftコンテナも主流です。

31ftコンテナを大型のコンテナ専用車で運び、そのまま鉄道に載せ替えることができるので、入出荷システムや輸送ロットを変える必要がありません。

大型10tコンテナ専用車(30ft・31ftコンテナ用)

増トンコンテナ専用車(12ftコンテナ用)

 

コンテナ専用車には、積み荷であるコンテナを固定する緊締装置が備え付けされています。

コンテナ緊締装置(ツイストロック)

 

その他にも、街中で見かけるコンテナハウスや冷蔵・冷凍コンテナ、JR貨物が独自開発したコンパクトサイズのコンテナも存在し、運ぶコンテナの種類によって車輛も使い分けされます。

 

モーダルシフトへの転換は世界的にも注目されており、日本ではコンテナ専用車輛等の導入を支援する対策も取られています。環境負荷の低減だけではなく、中長距離の運搬効率が上がり、トラックドライバーの不足を解消する効果も期待できます。

しかし、現実にはあまり進まないことも事実です。その理由として、

①輸送リードタイムが伸びる

②大型コンテナ専用車で運べる31ftコンテナを利用できるターミナル駅が全国に50ヵ所程度しかない

③荷主がロットサイズをまとめて発注する必要がある

 

などが挙げられます。これからは、異なるモード間の連携強化や荷物のパレット化で積み替え作業の効率化を図っていくことが、課題と言えるでしょう。

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