「物流GX」と「物流DX」という言葉を、聞いたことはありますか?
その概要と国が推進する取り組みについて、簡単に説明していきます!
GXとは
まずGXとは「グリーン・トランスフォーメーション」といい、経済産業省が提唱する脱炭素社会に向けた取り組みのことです。
2050年までに脱炭素社会を実現するため、経済活動をグリーンエネルギー中心にシフトする必要があり、そのための施策がGXといえますね。
物流GXの推進としては、
①鉄道・内航海運の輸送力増強等によるモーダルシフト
②車両・船舶・ 物流施設・港湾等の脱炭素化等(省エネ化・EV化など)
があげられています。
①モーダルシフトは、これまでトラックで運んでいた長距離輸送を鉄道や船などの環境負荷の低い輸送に転換することで、二酸化炭素の排出量を減らす効果があります。また、一度に大量輸送することによって効率的な輸送を目指します。
更には、トラックドライバー不足への対応、2024年問題と言われる残業時間の上限時間を考えると、モーダルシフトによって「働く環境の改善」にも繋がります。
②は電気自動車の促進や、スワップボディコンテナの導入を推進します。
また、乗り物だけではなく物流倉庫も省エネ化の推進をしたり、港湾もカーボンニュートラルポートという脱炭素化に配慮した港湾機能の形成を目指します。
DXとは
次に、DXとは「デジタルトランスフォーメーション」のことです。デジタルによる変革・改革を指します。
物流DXの推進としては、
自動運転、ドローン物流、自動配送ロボット、港湾AIターミナル、サイバーポート、フィジカルインターネット等、
をあげています。
大手の物流企業では、既にDX化の取り組みを行っている事例が多いと思います。
しかし、中小零細企業での取り引きでは、電話・FAX・紙でのやり取りが主流で、あまり進んでいないのが実態です。
【運送事業者のDX化の取り組み例】
・ITによるオンライン点呼
・デジタコ導入で稼働状況の管理
・運行管理システムで効率的な配車管理
・受発注システムのデジタル化(契約書や見積書の電子化)
・運行管理と連動した日報作成
など、運送業はデジタル化によって業務効率が改善される余地は高そうですが、
イニシャルコスト(導入コスト)やランニングコストを考えると、
なかなか導入まで至らないことも事実です。
しかし、中小企業向けにはIT導入補助金などの支援が多く存在するので、
補助金の条件が合えばうまく活用して導入するのが良いでしょう。
今回は「物流GXと物流DX」について簡単に説明しました!
下記に国土交通省のPDF資料を添付しておきますので、気になる方はチェックしてみてくださいね。
国土交通省ホームページより